2006/09/08

5. 大王様

旦那さんと台湾に行った時のこと。

さて、メシでも食うかと街を彷徨って驚いたのが食べ物やさんの看板だ。
「○○大王」と掲げるのである。
○○のところは、その食べ物が入る。
排骨大王、粥大王、拉麺大王ってな具合に、看板に「オイラんとこが、その筋じゃ一番だぜ!大王だぜ!」と大いばりで掲げるのである。

おもろい、おもろすぎるで・・・台湾。

ちなみに、足ツボマッサージ系の看板になると、「○○健康中心」が多かった。
ホテルは、「○○大飯店」となるらしい。
漢字だけの看板は、四文字熟語をイメージして意味を推測することができるが、全く違う場合もあるのでおもしろい。

私は、遠東デパートのパイナップルケーキ売りの姉さんに、「明日朝十時、八個引取、可?不可?」と紙に書いて注文した時、明日がわからないと言われて困ったものだ。
明日って、あしただがね。漢字だがね。なしてわからんのさ?
売り子の姉ちゃんが別の階から英語が話せる姉ちゃんを連れてきてくれたので、なんとか通じたのだが、「?」という疑問だけがお互いに残ってしまっては国際親善的によくはなかろうと勝手に思い、日本語・英語・中国語でお互いに「?」な点を言い合った。
その結果、私の無知が招いた結果だということがわかった。
中国表記で「明日」は「明天」と書くのだそうだ。
勉強不足でごめんね、売り子のお姉ちゃん。(__)

他にも私は、無知をさらけ出しては学習することばかりだった。

たとえば、台湾に「台湾ラーメン」といメニューがないこと。
それに近いものが「坦々麺」と勝手に思いこみ、街の食堂で担々麺を注文したら、麺がメッチャ柔らかくて細め、汁がメッチャ少なめのコッテコテのお椀が出てきた。
それを見た時、「あ〜また間違えちまった・・・」と思ったが、後悔後に立たず、とりあえずはそれを食べねばならん。
私は食べ物を残すということが出来ない性分なので、うまかろうがマズかろうが、出されたものはすべて平らげる。
しかしなぁ、柔らかいラーメンは苦手だし、汁がなくて団子のようになっちゃってるし。。。
困った私は,オバチャンに 「汁的追加投入」と書いて見せようかとすごく迷ったけど、この上さらに間違えを犯すのは、胃袋が許さない気がしたのでやめた。
早食い・大食いの私が、このときほど、一杯の担々麺と格闘したことはない。
後日、テレビを見ていたら、台湾ラーメンは名古屋が発祥という地方番組をやっていた。
やっぱね、ないはずだぜ。
本場台湾に台湾ラーメンはない。

もう少し言えば、日本では普通のラーメンもない。
数年前のことなので、今は事情が違うかもしれないが、当時でも日本のラーメンは日式拉麺と区別されて、少し高かったように記憶する。
地下鉄の駅の食堂だったけど、誰をターゲットの日式拉麺なのかわからなかった。
日本はラーメン屋さんだらけで、競争が激しい業界だと思うけど、勇気と少しの資本があるなら海外でラーメン屋さんをやれば絶対儲かると思う。

夜市では、日式焼きそば、日式お好み焼きと書かれた看板も目にする。
観光客が日本の味を恋しく思うところを狙ったんだろうね。
目の付け所がシャープだね。(古い〜)

そのうち「日式大王」の看板で日本食レストランをやってる台湾人に出会うかもしれん。

0 件のコメント: